温泉の泉質の中に「二酸化炭素泉」というのがあるのはご存じですか?
今回は「二酸化炭素泉」がどんな温泉かについて紹介したいと思います。
なんとなく温泉に入浴するのと、温泉を理解してから入浴するのとでは、後者の方がプラシーボ効果もあって、より気持ちよく温泉を味わうことができますよ!
「二酸化炭素泉」とは
温泉1kg中の遊離炭酸(二酸化炭素)が1000mg以上含まれている温泉のことを言います。
ズバリ、炭酸の温泉で「ラムネの湯」といわれたりもします!
「二酸化炭素泉」の特徴~炭酸ガスによる血行促進~
二酸化炭素泉は文字通り二酸化炭素(=炭酸ガス)を含んでいる温泉で、入浴すると小さな気泡が身体に付着します。サイダーに入れたストローやグラスが泡だらけになるのをイメージするとわかりやすいと思います。
この炭酸ガスは皮膚から吸収され、毛細血管を拡張して血液の循環を良くする効果があります。
心臓の拍動を増加させずに血液の循環が良くなるので、血圧降下に効果があることから「心臓の湯」ともいわれています。
また、血行が良くなるので体感的にはとても温かさを感じることができます。
炭酸ガスは泉温が高かったり新鮮でないとガスが抜けてしまいやすいです。天然の二酸化炭素泉はかなり希少で、泉温はやや低くてぬるいですが、血行促進による温熱効果は他の温泉と比べても高く感じます。
近年は技術の進歩もあり、都市部の温泉では人工的な炭酸泉を作り出している施設もあるため、気軽に炭酸の温泉を楽しめるようになってきたのも特徴です。
「二酸化炭素泉」の適応症
・浴用の一般適応症(どの温泉でも共通の適応症)
筋肉・関節の慢性的な痛みやこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、糖尿病、軽いコレステロール血症、軽い喘息または肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進
★泉質別適応症(二酸化炭素泉ならではの適応症)
きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症
「二酸化炭素泉」の代表的な温泉
みちのく温泉(青森県)、玉川温泉(秋田県)、長湯温泉(大分県)、七里田温泉(大分県)など
「二酸化炭素泉」はこんな人におすすめ!
・寒がり、冷え性で冬場はつらい
・じっくり温まりたい
・シュワシュワする温泉を体感したい
・血行を良くしたい
「二酸化炭素泉」まとめ
二酸化炭素泉は炭酸ガスが含まれる温泉で、血行促進により血圧降下がみられるとともに体感的にとても温かくなる温泉です。
天然の二酸化炭素泉は少ないものの、都市部を中心に人工炭酸泉のある施設も増えてきているため、探せば意外と近くにある温泉のひとつでもあります。
なにより全身に炭酸の泡がびっしり付着するのは見ていて楽しいワクワクする温泉です。
身も心もリフレッシュなシュワシュワの「二酸化炭素泉」へ出かけてみませんか。
※参考:温泉ソムリエテキスト
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